TOYOTA:プリウスのパーツを擬人化した"PRIUS! IMPOSSIBLE GIRLS"を公開
TOYOTAがプリウスの部品を擬人化したPR企画、PRIUS!IMPOSSIBLEGIRLSを公開しています。
「若者の車離れ」なんて言葉が浸透して長いですが、TOYOTAも若者向けにプロモーション戦略を打ち出したという認識で良いのでしょうか。かなり攻めた企画だと思います。
トレイラー
こちらは公式トレーラー。ごりごりのイラストレーションにアニメの声優さんの声、日本のテクノとかエレクトロとかボカロとか、そんな印象を受けるBGM、某艦船擬人化ブラウザゲームを思わせる演出。なるほどなるほど。
【PRIUS! IMPOSSIBLE GIRLS】 2ZR-FXEエンジン 篇
こちらは部品ナンバー1番の"2ZR−FXEエンジン"をテーマにしたクリップ。
これならテレビで流してWebに誘導することもできそうですね。
読売新聞でも出してた
読売の広告に横が新聞の倍の長さのプリウスの部品擬人化のやつが入ってた すげぇ pic.twitter.com/44N094g6dp
— しきり*ラブコレあ10 (@akntyn) 2016, 1月 18
今日の新聞にプリウスの性能を擬人化した広告が付いてた どうしたんだトヨタ(O.O;) pic.twitter.com/XUbjTFs6cs
— にいやん (@da66c3f57a444f7) January 18, 2016
どうやら今朝の読売新聞にもキービジュアルが掲載されていたようです。
うち読売とってない・・・。
ストーリー
ゼロからやり直した、新型プリウス。
その部品ひとつひとつが魂を宿し、
鋼鉄の少女たちが誕生した。それが、
PRIUS! IMPOSSIBLE GIRLS<プリガー>もっと美しく、
もっと地球と社会のために―――クルマと人類の使命を帯びた
少女たちの物語がはじまる。
18日現在「STORY」のページに掲載されているのは、このテキストのみ。
このキャラクター達を使って物語のあるコンテンツ展開をするつもりなのでしょうか。
歌やゲームも出すらしい
ページには「REAL VOICE SONG」や「GAME」のパネルに「COMING SOON」の文字。どうやら音楽やゲーム展開も予定しているようです。
まだまだあるぞ!「ボイスカタログ」
これ、何かって言うと、プリウスのカタログを、キャラクターに声を当ててる声優さんが読んでるんですよ。
というかメインのこの"2ZR-FXEエンジン "の声優が花澤香菜さんというところが、もうなんか下心丸見え感があって一周回って清々しいですね。
でもこの、スタジオでの録音素材を無編集で垂れ流してる感じのコンテンツは需要があるのでしょうか?
いやあるのかもしれない。声優のファンの人たちは見るのかもしれない。僕は最後まで再生できませんでした。
カードゲームまであるみたい
http://toyota.jp/pages/contents/prius/cp/parts/image/rule.pdf
こんな感じでジャンケン方式のカードゲームまで用意されています。
カード素材が見つからなかったので、後々売り出すつもりなのか、素材を配布するのか、あるいは「新聞切って遊んでね!」方式なのかは不明ですが、とにかくカードゲームみたいです。
缶バッチやクッションカバーなどのグッズ展開!?
ホントにやる気があるのかは不明ですか、このように缶バッチやクッションカバーの製品イメージも公開しています。
ただ気になるのは「画像はイメージです」の文字列。
これ、デザインもクソもないままWebデザイナーが急ごしらえでそれっぽく作ったとかそういう感じなのかな?
案外このまま採用されて製品化されちゃうとかありそう。
TOYOTAのディーラーとかでお土産用に配布するとかですかね?
僕のお気に入りは、最新GOAボディちゃん!
僕が一通り見た中で1番気に入ったのが、この「最新GOA(ゴア)ボディ」ちゃんですね。
ゴスっぽい服とメカメカしい外骨格と、金属っぽいグレー中心の配色がマッチしてて好きです。
現時点での感想
艦これの成功例を模倣?
近年のコンテンツビジネスの成功例として「艦隊これくしょん」いわゆる"艦これ"が語られることが度々あります。
ゲームからスタートした作品が、ゲーム内の従量課金ではなく、キャラクターを中心としたコンテンツ・ビジネス、グッズ展開等でマネタイズに成功したというものです。
今回のTOYOTAのプロモーションや演出は、それらのコンテンツを意識していることが感じられます。
ディレクションの不在
例えばキャラクターの絵柄がバラバラだったり、明らかにクオリティにムラがあったり、本来のパーツとキャラのビジュアルに変換したときの関係性が絵によって大きく違ったりと、1つのコンテンツとしてはディレクションが取れていない気がしました。
TOYOTAはコンテンツではなく車を売りたいでしょうから、このプロ−ションは軽くバズれば十分なのでしょうか?
それにしてはやけに手が込んでるし、前述のようにコンテンツビジネスを意識した内容に見えるので、やはりやりたいことが見えてきませんね。
全体的に荒削り
トレーラービデオやキービジュアルはしっかりしていますが、それ以外の部分は飛ばしてますよね。現場の苦労がサイトから伝わってくるようです。
いまいちわからないのは、トヨタはこれで
- 若者に車を買って欲しいのか
- 全体的な認知度上げあれればいいのか
- コンテンツビジネスを始めたいのか
この辺が全然見えてこない。いや明らかに3番目でないことは明白なんだけど、そうとしか思えない展開のしかたをしてるのは何故ナノカ。おそらく企画が中途半端な状態で作業が進行してしまった結果なのでしょう。
となると問題はこれからで、果たしてこの広げた風呂敷をどうやってたたんでいくのか、少し注目ですね。